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2013年5月21日火曜日

Steve Hackett Interview 2013

 スティーヴ・ハケット電話インタビュー(1/2)

  Genesis Revisited IIとまもなく始まるツアーについて


スティーヴ・ハケットにとってこれまで 彼が行ってきた中でも最も大きなツアーの一つが始まろうとしています。彼は初めてジェネシスの曲だけを演奏するために自分のバンドを帯同し、初めてバンド にリード・シンガーを置き、そして、ツアーは大成功をおさめようとしています。多くのショーがソールドアウトとなり、開催地およびショーの回数も(前回の ツアーと比べ)週ごとに増え続けています。Genesis Revisitedプロジェクト全体と新しいライブのコンセプトについて、2013年3月17日の日曜日にスティーヴは電話インタビューに答えてくれました。


GNC: スティーヴ、今回のインタビューはGenesis Revisitedプロジェクトにフォーカスしたいと思います。まずは、アルバムの話から始めさせてください。なぜ、2回目のGenesis Revisitedアルバムはオリジナルのアレンジにより近いものにしたのでしょうか? 最初のはもっと実験的な面があったと思うのですが。
Steve Hackett: 2回目のは、2つの意味があったんだ。曲の表現をオリジナルに近づけるということは、これはこのアルバムの曲でツアーをしたかったのでその宣伝にもなると 思ったのと、人々に我々がやろうとしているのがジャズとかそういう類いの解釈ではなく、コンサート会場にきたら、耳にするのがオリジナルに忠実なものだということを知って欲しかったんだ。 私たちが、ジェネシスとして1971年や1972年に録音したのと、1977年に同じ曲をライブで演奏した時の解釈では、同じ曲でも少し違いがあるんだけ ど、でも2つはオリジナルスクリプトにとても近かったんだよ。


GNC: ライブではアレンジをもっとフレキシブルにするプランはありますか?
Steve: いや、アレンジについては変えるつもりはないよ。できるだけオリジナルに忠実に解釈したいと考えているからね。時々、ソロを変えたりちょっとした即興はやるかもしれないけど基本的な考え方は、今あなたが目にしているものがあなたが手にいれるもの、だね。


GNC: ということは、最初のGenesis Revisitedからの曲もオリジナルに近いアレンジで演奏されるんでしょうか?
Steve: そうだね、そう思うよ。例えば、Dance On A Volcano は、A Trick Of The Tailの 一部にもなっているエンディングも含めてオリジナルのアレンジにとても近いね。そこはジェネシスの時にはあったところなんだけど、一度はエンディング・セクションは捨てたけど、最終的にはセグウェイ(注:曲と曲をつなぐパートの意味だと思われます)として使ったんだ。でも、あの曲はフルアレンジメントでやろうと思っているけど、Los Endosとか、そういうのでもやろうと思っているよ。 インプロビゼーションのようなものだね。


GNC: アルバムのシンガーについてはどう思われますか? プログレ業界の常連の名前もありますが、ニック・カーショウとかちょっとしたサプライズなチョイスもありますね。このような人たちを選んだ理由は?
 Steve: シンガーは仕事を進めながら選んで行ったんだ。オリジナルのアイデアに大きな反応を示した人たちとは、一緒に仕事をしなければならなかったしね。 サイモン・コリンズが遅刻してコンラッド・キーリーが歌うなんて、最後の1分前までわからなかったしね。すべての準備が整うまで、もう少し長く待つ必要があった。アメリカからのゲストとやる時は 特にそうだった。だけど、それ以外の多くの人たちはジョン・ウェットンとかいままで一緒にやってきた古くからの友人たちなんだ。でも、ミカエル・エーカーフェルトやナッド・シルヴァンとはそれまで一度もやったことはなかった。私は彼らのやり方や、曲の解釈がとても興味深かったよ。フランシス・ダナリーも彼はイギリス人だけれど、スタッフをUSAに送って向こうでデイヴ・カーツナーと一緒にやったんだよ。これらのボーカルのパフォーマンスは私にとっては驚きだった。シンガーが何かをしているときに隣に立って・・・ ジョン・ウェットンはフェース・トゥ・フェースでやるのが好きなんだけど、多くのシンガーたちはそういうやり方はしなかった。彼らは家で仕事をして、録音したものを送って返すやりかたを好んだんだ。 こうしたことはよくあった。しょっちゅうだったよ。それからレイ・ウィルソンとアルバムの別バージョンのためにあることをしたんだよ、というのはInsideOutがシングル、つまりアルバムのショート・バージョンを 出して欲しいといっているんだ。これは1枚もののCDで、アルバムのハイライトの編集ものの類いでCarpet Crawlersは彼と録音したんだ。それと彼は3つのショーにも参加する。そのリストは流動的だけどね。そうそう、ニック・カーショウと仕事をしたのはほんとに楽しかった。だから期待していたとおりの人たちもいれば、意外な人たちもいるんだ。なのでアルバムをタイムフレームのなかで終わらせるのはとても大変だったというわけさ。


GNC: レイ・ウィルソンとのCarpet Crawlersの新しいバージョンについての話がでましたが、どのように彼と接触したのですか?
Steve: 彼と私は過去に何度か話をしたことがあったので、この特別なチューンのために歌ってくれないかきいてみたんだよ。「いいですね」って彼はいってくれたよ。本当にすばらしい仕事をしてくれたしね。


GNC: Genesis Revisited IIのスペシャル・シングル・バージョンについても触れられましたが、この曲はこのミニアルバムには収録されますか?
Steve: イエス、このアルバムにはいるよ。アルバムの別バーションだ。InsideOutのアイデアで、特にレコードショップ以外の特定のアウトレット向けになる。レコードショップには代替のプロダクトが提供される。


GNC: なぜレイはオリジナルの2枚組のアルバムの制作に参加しなかったのでしょうか?
Steve: このアイデアが思い浮かんだのが最後のほうだったからね。コンセプトが流動的で、やりながらメンバーを決めていたんだ、ライブで演奏するときもだよ。ある場所ではゲストもくるしね。彼はグラスゴー、ミラノ、ミュンヘンで参加するんだ。


GNC: 彼に何を歌ってもらうか、もう決めましたか?
Steve: まだわからないよ。彼になにを歌ってもらうのがよいか、今メールでやりとりしているところなんだ。彼は歌う曲にいくつか選択肢をもっていたかったようなんだ。まだ確定じゃない。


GNC: ゲスト・ミュージシャンは何人かいますが、彼らのパートのリハーサルにはかなり時間がかかったのではないかと思います。質問はこのことについてなのですが、彼らとライブでやるにあたり、リハーサルはスムーズにいったのでしょうか、それともトライ&エラーのようなものがあったのでしょうか?
Steve: フレキシブルでなければならないから、そうしないといけないかもしれないね。アリスバーリーでも追加公演があるし、もしメンバーに時間があれば ハマースミスのリハーサルに来れるよう、調整できると思う。今バンドと一緒にリハーサルをしているところで、できるだけパーフェクトな状態にしようとしている。ゲストを呼ぶ時には、柔軟な態度が必要になるからね。何かを手にいれようとする時には、例えば、帽子からウサギを2匹出すというのは驚きという要素があるけれども、もう一方で、確実さを失うかもしれない。これはギグとかライブの性質で、ステージでやるときのリスクの一部なんだよ。だけど、これは刺激的でもある。何か違う種類のエネルギーを与えてくれるものがあれば、そのチャンスをつかもうとするよね。


GNC: レイも参加した今、ファンがずっと知りたがっている、この質問についてまたお聞きしたいのですが、マイクとトニーに参加の意思があるか尋ねてみましたか?
Steve: いや、過去にそうしたことはあったんだけど、抵抗があるみたいだった。だから、聞かなくても答えはわかっているんだよ。


GNC: ツアーについてもう少し話しましょう。北米ではショーはもっとあるんでしょうか?
Steve: ええ、北米はさっき話したように日程をセットしているところなんだ。私がいえるすべてのことは、イエス!だね。たくさんの人たちによく「なんで私のホーム タウンに来ないんですか」って聞かれるんだけど、 世界はとても大きいしとても全部はカバーしきれないよ。公演できる場所では公演できることを本当にうれしく思うし、反響には本当に驚いているんだ。すごく好調だよ。ほとんどすべての場所でソールドアウトになりそうなんだ。びっくりしているよ、本当に。

GNC: 日本で公演しますよね。この地域で他にも公演する予定はありますか?
Steve: この地域で他にもやるかもしれないけど、君のいうこの「地域」は本当に広いんだ。極東全域だからね。すごく大きな網を投げる覚悟はできているんだけど、そ れをやるためには、エージェントはアメリカのウェイン・フォルテとイギリスのジョン・ギディングスの2人がいて、彼らが世界中とコンタクトしているんだ。極東はとても広いし、一部のファンは私が電話を受けたら世界中のどこでもバンドを引き連れてやってくると思ってるみたいだけど、そういうわけにはいかないんだよ。これはエージェントとプロモーターとの間のビジネスで、彼らが折衝して、出演料が正当で、もし採算がとれると判断すれば、われわれがそれをコミットすることになる。これはお金と契約の世界の話になるんだ。私としてはすべての場所に行きたいんだけどね、例えば、オーストラリアとか、すごく行きたいよ。オファーはあるんだけど、バンドや機材を移動させたりしないといけないから、 とてもコストがかかるんだよ。リハーサル1日やるだけでもかなりかかるからね。この類いのことに関しては、どうしても実利的にならざるをえないんだ。ツアーはどこにだっていきたいんだ、本当に。もし、1年365日ツアーしなきゃいけないといわれたら、バカみたいにイエス、っていっちゃうよ。私だけじゃないと思うけどね。


GNC:  年末に2度目のUKツアーがあることに少し驚きましたが、ツアーはこれで終わりでしょうか?それともヨーロッパのファンはUKツアーのあとに追加公演があることを期待してよいのでしょうか?
Steve: これに関しては今のところは流動的だね。英国ツアーを追加したのは反響がとても大きかったからで、ハマースミスなどはほとんど瞬間的にソールドアウトだったからね。それでロイヤル・アルバート・ホールでやることにしたんだ。だけど、今年この後ヨーロッパでもう一度やるかというと疑問だね。もし、みんながこのライブを本当に、一番リハーサルしたライブを見たいとしたら、何よりこのロイヤル・アルバート・ホールをおすすめするよ。最終的にジョン・ギディングスが今年の終わりにいくつか追加の日程を持ってきてくれるかもしれない。そうしたらみんなに頼まないといけないな。今のところ100%のことは何もいえないけどね。私はジョン・ギディングスとウェイン・フォルテの2人からオファーがあればいつでも受け入れるよ。

2/2に続く - continue to 2/2

Interview and transcript: Christian Gerhardts, by phone 17/03/2013
Photos: Jo Lehmann

The original interview and the photos were taken from genesis-news.com.
http://www.genesis-news.com/c-Steve-Hackett-Phone-interview-about-Genesis-Revisited-and-the-tour-2013-s530.html
I deeply appreciate Christian Gerhardts editor/manager of genesis-news.com for using the interview and photos by kind permission.

無断転載、複製を禁止します。

4 件のコメント:

  1. Great Job !

    ご無沙汰しておりました。このインタビューはゆっくり読んでいませんでしたので、とてもうれしい内容でした。ありがとうございました。

    いよいよですねぇ。今からもう終演後の虚脱感を心配しております(ははは)

    私は7日と9日、cittaに入ります。どこかでご挨拶できるとうれしい限りです。

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    1. こんにちは〜、しばらくぶりです!
      インタビューのほうは拙訳でお恥ずかしいです。
      なかなか難しくて、結局2ヶ月近くかかってしまいました。

      ライブ、近づいてきましたね〜、終わった後の虚脱感、わかります。もう少しこの気分のままでいたいですよね〜。
      私も7日と9日ですので、お会いできるといいですね!
      ちなみに、ライブの様子って、YouTubeとかにガンガンあがってるじゃないですか。最近はよくわからないんですが、日本でもスマホとかで撮っても全然おっけーなんですかね?

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    2. どもども。
      いえいえ、日本では以前同様、チェックは厳しいですよ。とくにチッタはかなりなものか、と。欧米の場合はちと日本とは事情が違い過ぎるようですね。日本でのライヴはyoutubeにもアップされていないと思いますし。youtubeのみならず、ブートレッグ対策について、日本では相当神経質にならざるを得ないようですね。

      quiet.earthさんも7、9日ですか!素晴らしい!9日ってものすごく盛り上がりそうな予感がしますです、はい。

      7日、こちらは地方組と一緒ですが、9日は単独です。少し早めに現地でお茶など可能でしたらぜひに!

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    3. そうですか。。。ようつべにあれだけアップされたらだれもブートなんか買わんだろうに。。。なんか逆効果ですよね。レア度があがってブート売れるわ、てなりそう。

      9日は開演時間早いんでしたよね。連絡方法などはまたのちほど。

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